教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

多言語間でニュースを読み比べる授業

 朝、Twitterでフランスの新聞ル・モンド紙が、沖縄について記事を出しているというのを読んだので、キーワード検索をして探してみました。

 で、フランス語ができてレヴィナス研究者の内田樹さんのコメントも見かけて、オリジナルにあたってみようかな、と思いました。



Le Mondeのサイトを開いてみる

 「le monde」のスペルはわかったので、とりあえずサイトに行ってみて、「Okinawa」という文字を探してみると、簡単に見つかります。
www.lemonde.fr

 サイトを開くと、Google Chromeの機能で日本語に翻訳されます。
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 日本語はこなれていないのですが、まあ大意はとれるかな、と思います。厳密に仏文和訳の勉強をしたいわけではないので、大意がとれれば十分かな、と思いました。個人的には、日本の新聞ではあまり説明されない、「琉球の独立王国の日本による併合」という文章が書かれていたり、海外から見る日本(沖縄)がどんなものなのかを考える素材として、教室で使ってみたらどんな感じだろうか、と思いました。

ICTを「学びのツール」として使うこと

 ここまで来ると、「フランスの新聞、ル・モンドではこう書かれていた。では、ドイツでは?韓国では?」と興味が広がっていけばいいと思います。
 このようにGoogle翻訳を使うことで、他の国の新聞やメディアなどで、どのように語られているのかを見ることができます。
 今まで、他国の新聞を読むのは買ってこなければならなかったり、大変だったと思うのですが、こうした障壁はいま非常に低くなっています。
 こうした授業って、英語や外国語というよりも、社会科や現代社会でやってみたいなあ、と思います。


 一人1台のタブレット/PCが教室で実現されれば、こうした授業をしていて、途中で生徒が「じゃあ、ドイツ語の新聞、探してみようかな…」と教室で思いついて自分で検索して翻訳エンジンで翻訳して大意を掴んで、「ああ、ドイツではこう書かれているのだな」と、どんどん学びを自分で進めていく、そういう個人の学びのツールになっていくでしょうね。
 そんなふうにみんなが調べて、それを「先生、ドイツではこんなふうに書かれてます」と発表してくれて、それを元にまた先生がディスカッションをリードしていく…。そんな授業って、とってもアクティブだなあ、と思います。


 海外との新聞読み比べクラス、企画してみようと思います。今年は終戦から70年。読み比べする題材として非常におもしろいのではないかな、と思っています。(研究員・為田)